烏丸六角東入ル、地下鉄烏丸御池から徒歩5分ほどの場所にあるビルの3階に、漢方治療と自然治療を行う「ERIクリニック」がオープンしました。
大学病院や私立の病院での勤務を経て、自分の理想とする医療をめざしてのクリニックを開業した院長の戸城えりこさん。物件探しのこだわりや、病院ならではのリフォーム事情について、お話しを伺いました。
今回は、前後編に分けてご紹介します!
コトスタイルさんは最初から
レスポンスの早さが段違いでした
――戸城さんは、クリニック開院まではどのようなキャリアを積んでこられたのでしょうか。
戸城さん:医師になった当初は、近畿圏内の大学病院・公的病院や私立病院で、産婦人科に従事していました。その治療の一貫として漢方薬を処方していたのですが、やがて師匠について本格的に勉強をするようになり、婦人科以外の疾患の治療も行う漢方医療の道へ進みました。
――もともとは西洋医学のお医者さんだったのですね。漢方内科というと耳慣れないですが、どんな方が対象なのでしょうか。
戸城さん:西洋医学は素晴らしいものですが、それだけでは解決できないこともなかにはありました。なにか方法はないかと思い、たどり着いたのが漢方だったんです。当クリニックでは、原因不明の痛みや不眠、更年期障害など、さまざまな症状の方が来られます。患者さんの年代も、お子様から90代まで、とても幅広いですよ。
――いろいろな方が来られるのですね!ここは駅からも近く、街なかの便利な場所ですが、物件探しはどのようにされたのでしょうか。
戸城さん:最初は、主にインターネットで空き物件を探していました。実は、京都駅前にあった前の職場が今年3月で閉鎖されることになり、新しいクリニックはそれまで私が診察していた患者さんに通っていただく必要があったんです。京都駅からアクセスのいい地下鉄烏丸線沿いで、適度な広さがあり、清潔感がある場所、という条件を決めていました。あとは、病院ですので水回りの設備が置けることや、生薬を処方してくれる薬局が近くにあることも必要でしたね。
いくつか不動産屋さんにも問合せたのですが、なかなかピッタリな物件には巡り合えず、苦労しました。
――この場所を選んだ決め手は何だったのでしょう。
戸城さん:ここは想定していたよりも広く、家賃の関係もあって当初は無理だろうと思っていました。ですが、他で見ていた物件もクリニックには難しい間取りであったり、水回りが置けないなど、結局条件が合わなくて、再度候補として浮上してきたんです。ここは公共交通機関のアクセスがいいですし、薬局も近くにあり、環境もいいので結果としてはいい場所を見つけられたと思っています。
――なるほど。物件が決まって、コトスタイルに設計・施工をご依頼いただいていますが、どのような経緯だったのでしょうか。
戸城さん:最初にコトスタイルに伺ったのは、物件探しをしていた頃でした。物件も教えてくれるようだし、開業についてのノウハウも持っておられそうだと思い、正直あまり期待せずに伺いました(笑)。ですが、行ってみるとすごく親切にいろいろなことを教えてもらえて、驚きましたね。
――どんなことを知れてよかったと思われましたか。
戸城さん:物件選びから資金調達、デザイン、工事など、いつまでに何を終わらせればいいのか、開業までの段取りを教えてもらえたのは大きかったです。クリニックの開業ノウハウには、準備期間が2年と書かれていることも多くて。それに対して、私に与えられた準備期間は半年もないくらいでした。本当に希望日までにオープンできるのか、すごく不安だったのですが、コトスタイルでお話を聞いているうちに、「なんだかやれそうだ」と希望が見えてきたんです。
――なるほど。開業までのスケジュールが見えたのが大きかったのですね。医療系の施設ですと、病院の設計施工に特化したコンサルタントや施工会社も検討されたかと思いますが、コトスタイルを選んだ理由は何だったのでしょうか。
戸城さん:病院づくりは病院の実績がある会社で、というのがセオリーではあるのですが、他の病院と違って、私の場合はレントゲン室や検査室といった設備は必要ありません。それならば、開業支援のノウハウをお持ちのコトスタイルさんに頼もうと。コトスタイルさんは、見積をはじめこちらの相談や疑問にもすぐ応えてくださって、スピード感が他とは全然違いました。
もう一つは、クリニック専門の会社ですと、医師は全てをおまかせして、出来上がった場所で診察するだけ、というケースも多いらしいのですが、私は自分で考えながら空間づくりをしたいと考えていました。コトスタイルさんなら、いろいろ相談しながら進めていけそうでしたし、自分にとって満足のいく結果になりそうだと思ったんです。
――短い準備期間の中、ご自分のこだわりもしっかり反映したいと考えられたのですね。
次回は、リフォームについてさらに詳しく伺っていきます。