今年4月、烏丸御池駅周辺にオープンした「ERIクリニック」。前回は、物件探しやコトスタイルに依頼された理由をお伺いしました。
後編では、リフォームについて詳しく伺っていきます。
バリアフリー条例の認可手続きを
お任せできてとても助かりました
――リフォームにあたり、どのような希望を出されましたか。
戸城さん:実は今の物件が決まる前に、候補に上がっていた物件がもう一つありまして。そこで一度、私のほうからラフプランを出させていただいたんです。診察室の数やどのようなものを置きたいか、といったことを手書きの図面にしてスタッフの池田さんにお渡ししました。物件がこちらに決まってから、私が出したものをもとに、改めてここに合うプランに作り直してもらったんです。
――そうだったんですか!では、戸城さんの中では予めしっかりイメージができていたのですね。
戸城さん:それまで働いていた診療所を、新しいクリニックでも再現できたらと思っていました。図面を書くため、前の職場で仕事の合間にメジャーであちこち測ったりもして。もちろん、広さや条件が違いますので、私が出したものをベースにしつつ、現地を見ながら壁やドアの位置、コンセントの高さまで細かく相談させていただきました。
あとは、普通のクリニックとは異なる雰囲気にしたいということでしょうか。
――たしかに、一見すると病院ではないみたいです。すっきりと清潔感がありつつ、温かみがありますね。受付の壁が木目だったり、空間ごとに壁紙の色が少しずつ違っているのも面白いです。
戸城さん:ありがとうございます。池田さんとサンプルを見ながら楽しく選んでいるうちに、このようになりました(笑)。床の色も診察室と通路で違っているんです。これは、私とクリニックのスタッフとの意見が分かれて、両方を採用したからです。ただ真っ白な空間にするよりは、色の変化が欲しいと思っていたので、とても気に入っています。
――待合室にある大きなボードは、新たに設置されたのでしょうか?
戸城さん:これはコトスタイルさんが提案・設置してくださいました。ガルバリウム鋼板というそうなのですが、磁石でプリントを貼れるようになっています。医療機関は掲示物が多くなりがちなので、助かりますね。
――磁石なら壁が穴だらけになることもないですし、いいですね!
ところで、こちらのクリニックは、京都市のバリアフリー条例の対象施設だったそうですね。
戸城さん:はい、病院や診療所は対象になります。物件の広さによって、通路の幅や手すりの有無などのチェックがあるのですが、認可手続きは全てコトスタイルさんにお任せしました。開業支援を専門にされているだけあって、行政とのやり取りや手続き関係もスムーズで、本当に助かりましたね。
条例に基づいて、ビルの入口や階段に点字ブロックを取り付けたのですが、視覚障害のある患者さんからも「わかりやすい」と好評です。
――なるほど、開院までにさまざまな手続きが必要だったのですね!
戸城さん:そうなんです。バリアフリー条例の認可をいただいたあと、私のほうで保健所への申請が必要だったのですが、こちらについてもコトスタイルさんからいろいろアドバイスをいただきました。「こんなケースはどうすれば?」と迷った時もすぐに相談できたのは心強かったです。
――最後に、コトスタイルでよかったと思った点を教えていただけますでしょうか。
戸城さん:細かいところまで納得がいくまで相談できましたし、さまざまな注文をつけてもしっかり受け止めてもらうことができたと思います。「これは大変だろうな」というようなことも、ためらいなく受け入れてくださっていました。何度もやり取りするなかで、ストレスを全く感じませんでしたね。
診察がスタートして1ヶ月ほどですが、想定通りに進んでいてとてもありがたいです。患者さんのお話しをじっくりお聞きし、その人にあった治療に取り組める、自分の理想のスタイルを実現する環境ができたと思っています。
――お話しやすい環境を作られていて、患者さんも安心して相談できそうです。
戸城さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!