2023年3月1日にオープンした「食堂そら 定食とお酒」。
前回は、理想のイメージをどのように内装に反映させていったのか、その過程や思いについてお話を伺いました。
つづいて様々なジャンルの料理が生み出されるコンパクトなキッチンへのこだわりについて、引き続きお話を伺います!
前編はこちら▶【飲食店 食堂そら 定食とお酒様①】
長年の経験が活かされた
動きやすさを重視したベストなキッチン
——限られたスペースのキッチンなのに、全く煩雑さもなく、とてもきれいにされていますね。収納はどのようにされているのでしょうか。
前田さん:
基本的にシンクとガス台の下に、こまごまとしたものを収納しています。ゴミ箱やレンジ、ボウルなどの調理用品、食材など、すべてそこで保管していますね。また備品の色を全て黒、もしくはシルバーに統一しています。お客様から見たときにごちゃごちゃした印象がなく、すっきりと見えるように意識しています。
——だからとてもすっきりと見えたんですね。配置はどのようにこだわりましたか?
前田さん:
動きやすさを一番に重視して考えました。食材や調理器具などは手元からすぐ届くように配置しています。また私は身長が181cmあり、作業台が低いと腰を痛めてしまうので、元々の高さから10cm嵩上げしてもらっているんです。過去にも狭いキッチンで仕事をしたことがあったので、そこでの経験が活かされていると思います。
——調理器具や備品に関しては、納得されたものが置かれているのでしょうか。
前田さん:
調理で使うのは、基本ガスコンロ2つとレンジですね。オーブンも特にいらないですし。あと器具で大きなものとしては冷蔵庫と製氷機があるぐらいです。冷蔵庫ももう少し大きくしようかと思ったのですが、食器を収納しているワゴンのスペースを考えると少し難しかったです。でも大小さまざまなタッパーを使い工夫して、最大限に収納しています。
カウンターもコンパクトですが、レジ台として使ったり、その奥には少しの収納スペースがあるので、カトラリーなどを入れています。
加えたいものとして強いて挙げるなら、業務用の食洗器が欲しかったぐらいですね。ですが、余計なスペースは一切作らずここまで快適なキッチンにできたのは、コトスタイルさんのおかげですね。
——その他コトスタイルにお願いしてよかったと思うことはありますか?
前田さん:
全部です!!相談してからが早いですね。LINEや電話でいろいろと相談にのってもらったのですが、すぐに返信が来るので、すぐに検討したり準備をしたりできました。これから2店舗目を始めるとしたら、ぜひまたお願いしたいと思っています!
——オープンされてから半年が経ちますが、どうですか?
前田さん:
数字的にはずっと伸びていっています。ですが、もう少しお店の認知度を上げていきたい気持ちはあります。とはいえ今は、お客様の回転率よりも満席率を大切にしていて、お客様にはなるべく長居してもらいたいなと思っています。広告や告知はインスタグラムでしかしていません。お客様がGoogleマップに口コミを書いてくださっていて、それも励みになりますね。
——今後やってみたいことはありますか?
前田さん:
最初にリノベーションについて相談したとき、担当の方に、「お店を作りこみ過ぎないほうがいい」とアドバイスをもらいました。実際にお店をオープンしてみると、本当にそうだなと実感しています。お店をやっていく中で「設備がもっとこうだったらいいな」など、いろいろ出てくるんです。
たとえば、大きなガラス張りの扉は、予算的なこともあって元々あった扉を使っているのですが、夏場は特に、背中が焼けるぐらい西日がすごいことが分かりました。今後は日よけの暖簾をつけたいなと考えています。
物件は2階も借りているのですが、予算の関係で今はまだ当時のままの状態で置いてあります。いつか吹き抜けにできたらいいなぁと憧れますし、事務所にするなど、ゆくゆくはリノベーションができたらいいなと思っています。
今後もしスタッフを増やして2人体制になったら、モーニングをしたり、今は15時から17時はクローズしていますが、喫茶タイムを設けたり、やりたいことはたくさんあります。
もっと地元の方に気軽にお店へ立ち寄ってもらえるよう、今後もいろいろ取り組んでいけたらと思っています。
——コンパクトなお店からは想像もできないほど、たくさんこだわりが詰まっていました。近隣の飲食店で働く方がお店に来られると、まずキッチンを覗かれるようです!小さなキッチンに詰め込まれたアイディアは、飲食店を経営される方の参考になりそうです。
また前田さんの地元のお客様を大切にする熱い思いが伝わってきました。
貴重なお話をありがとうございました!