飲食店 KANOAベーカリー 様 ①

パン屋さんで知りあったという江原裕明さん・成香さんご夫妻が2人で始めた「KANOAベーカリー」。五重の塔で知られる東寺からほど近い住宅街に2020 年10月2日にオープン! 早くも地域の人気店となっています。

 

当初、一緒にお店をするはずだった共同経営者とは途中から別々にすることになったり、審査が通らずお金が借りられなかったり…オープンまでには、さまざまな苦難がありました。それらを乗り越えて、「結果すべてが良い方にすすんでくれました」と笑顔で話すオーナー夫妻・江原さんと成香さん。どうやって苦難を乗り越えオープンに至ったのか、詳しくお話を伺いました。

 

前編・後編の2回に分けてお届けします!

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二転三転…

苦難だらけの店舗探し

 

 

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——物件探しは、いつから始められたのですか?

 

江原さん:

今年に入った1月くらいからでしょうか。そのときは「グランディール」というパン屋さん(※関西や東海に何店舗も展開する人気店)で働いていたのですが、そこにいた中国出身の方に、独立して一緒に店をしないかと誘われたんです。そこから一緒に物件探しを始めて、独立に向け準備をスタートしました。でも、いざ共同経営者として開店準備を進めて行くと、お互いのやりたい方向性がズレていることに気が付きました。彼女は店舗をどんどん大きくしたいという希望があり、一方で私たちは自分たちの目の届く範囲で、小さくてもいいから地域に根付いた、長く愛される店を目指したいという思いがあったんです。

 

話し合った結果、私たちは共同経営者と出店することを諦め、別々にすることにしました。パン職人として店に残ることも考えましたが、せっかく独立に向け走り出したところだったので、思いきってそのまま独立することにしたんです。ちょうどコロナウィルスの感染拡大で、京都から梅田にある店舗への出勤が難しくなっていたこともきっかけとなりました。

 

彼女とは残念な結果となりましたが、今こうしてお店が出せているのは、最初に彼女が「独立しないか」と声を掛けてくれたから。それまで自分の店を持つことは考えていなかったので、あのとき誘ってもらって良かったなと感謝しています。

 

 

——オープンされるまでにそんな経緯があったのですね。この物件に決まったのは、どういう流れがあったのでしょうか?

 

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江原さん:

前に一度、共同経営者の彼女と一緒にこの物件を見に来たときは、彼女がここはダメだと反対して。いったんはもっと人通りの多い九条通りに面した物件にしようと考えていたんです。

 

成香さん:

そこに物件は決めたものの、今度は日本政策金融公庫に提出した書類が審査を通らず、お金を借りられないことになってしまって…。そこの家賃は今の物件よりだいぶ高かったこともあり、審査が通らなかったことで、私たちの身の丈に合った物件をもう一度探そうと振り出しに戻りました。そこで最初に見ていたこの物件に戻ってきたんです。この物件のオーナーは東寺ハウジングさんというところで、元々この辺りにパン屋さんがほしくて建てた物件だったそうです。近所に住む方や主婦の方などに事前に「ここにどんなお店がほしいですか」と聞いてまわるなどして、結果パン屋さんがほしいという声が多かったのだとか。

 

——では、ここはパン屋さんを始めるのにぴったりの物件だったんですね!外観も素敵です。

 

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成香さん:

ありがたいことに、そうだったんです。そこでここを借りることにして、コトスタイルの古谷さんに改めて、お金を貸してもらえそう銀行を紹介してもらい、今度こそ審査が通るよう事業計画書もがんばって書きました(笑)コロナ禍ではありますが、パン屋さんの売上は伸びているところが多い現状があり、以前勤めていた路面店でのデータも盛り込みつつ計画書を作成。今度はなんとか審査が通り、この物件を借りられることになったんです。

 

江原さん:

そう思うと、前回金融公庫さんのとき審査が通らなかったことも返って良かったなと思っています(笑)あのとき審査が通っていたら、今よりだいぶ高い家賃を払うことになっていましたし。いろいろあって一時はどうなることかと思いましたが…(笑)結果すべてが良い方に進んでくれたなと感謝しています。

 

——すべて、この店舗でオープンするための出来事だったように思いますね。逆転劇がすごいです!

 

後編では、店舗のリノベーション、パン作りへの思いについて伺っていきます。

 

>>>続きはこちら②

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