BEER STAND BONSAI
大手筋商店街から南に入ったすぐのところにオープンした
「BEER STAND BONSAI」。
オーナーは27歳の橋本美季さん。
高校生の頃からカフェをしたいと考え、
カフェや喫茶店など5軒のお店で経験を積み、
2018年1月に立ち飲みができるビアスタンドを開店させました。
カフェ希望だったのが、ビアスタンドに!?
どのような経緯で今のお店オープンに至ったのか、詳しくお話を伺いました。
2018年3月13日インタビュー
——————
遊び心のある3階の空間がお気に入り!
長居するお客様も多いんです。
インタビュアー:
お店をオープンするまでは、何をされていたのですか?
橋本さん:
高校生の頃から、いつか自分でカフェをしたいと考えていたので、
喫茶店や、バーとカフェが一緒になったようなお店など、
5店舗のお店で働かせてもらっていました。
烏丸御池に「BEFORE9」という地ビールが楽しめるお店があるのですが、
そこで半年ほど働かせてもらってから、独立しました。
とは行っても、今も自分のお店がお休みのときには、
「BEFORE9」で働かせてもらっています。
インタビュアー:
2つのお店を掛け持ちされているんですね!
元々はカフェを開きたいと思っていたのが、
なぜビアスタンドになったのでしょうか?
橋本さん:
昨年から、そろそろ自分のお店を持ちたいと、まずは物件探しを始めました。
私は亀岡出身ですが、友人がこの伏見に多く住んでいたことから
このエリアに絞って探していたんです。
半分は、友人が集まれるような場所があればいいなという思いもあって。
あとは、大手筋商店街はいつも大勢の人で賑わっていますし、
集客を考えてもぴったりだと考えました。
ネットで物件探しをしていたのですが、
2017年11月にこの物件と出合って、狭いですが、3階まであって
面白いなと気になっていたんです。
お店は一人でやると決めていたので、広さは求めておらず、
ちょうどいい大きさだなというのもあって。
それで不動産会社に勤める友人にも相談したら、
駅に近いし商店街すぐという立地で、いいんじゃないかと
背中を押してもらいました。
ただ、この物件でカフェをするのはちょっと違うなぁという印象があったので、
それならばビールを出すお店にしようと考えたんです。
インタビュアー:
なるほど。物件が気に入って、
「ここに合うお店をするなら」という風に考えたんですね。
橋本さん:
はい。それでネットで見つけてきた工務店にリフォームをお願いしたのですが、上がってきた予想図がちょっとイメージと違っていたんです。
それはかっこいい、かっちりしたデザインで
お客様が少し入りにくいように思えたんですね。
その次に相談したのが、コトスタイルさんでした。
コトスタイルさんが提案してくれたイメージがとても良かったので、
そのままお願いしますと言って施工してもらいました。
最初のイメージがすごく気に入っていたので、出来上がったお店は、
最初のイメージのままなんですよ。
インタビュアー:
そうなんですね〜!
中でもお気に入りという場所を教えてください。
橋本さん:
やっぱり3階フロアでしょうか。
この物件は、以前たこ焼き屋さんだったところで、
それぞれのフロアは狭いんですが、3階まであるのが面白いと思っていて
特に3階は遊び心のある空間にしてもらいたいとお願いしました。
3階は天井の高さも低かったので、
座ってくつろげる空間にしましょうと提案してくださって。
イメージ図には畳の上に色とりどりの可愛らしいクッションが並べてあり、
それもすごく気に入ったので、同じようにクッションを並べています。
インタビュアー:
このこぢんまりした空間が何とも心地いいですね。
橋本さん:
ありがとうございます。
畳の端は木を配して、ちょっとしたフローリングのようになっているので
腰かけたり、テーブル代わりにビールや料理を置いたりするのにも
ちょうどいいんですよ。
また、畳の下は収納スペースになっていて、これも重宝しています。
お客様が追加注文があるときは子機で連絡してもらって
私が下から運ぶというスタイル。
3階なので階段を登るが少し大変ですが、
ここに来たお客様は居心地がいいからか、長居する方も多いんです。
中には寝てる方もいらっしゃるくらい(笑)
限られた予算内で
いろいろ工夫して施工してもらいました。
インタビュアー:
1階フロアのリフォームについて教えてください。
橋本さん:
はい、お客様はまずここでビールを注文できるように
カウンターを作ってもらいました。
コトスタイルのスタッフの方と一緒に材木屋さんに行って
サイズや目的を伝えたらある程度、選択肢が絞られたので
その中から、好きな木目を選んで決めました。
トチの木でちょっと変わった木目が気に入っています。
また、1階の壁紙はタイルのような柄になっているんですが、
ライトが当たるとキラキラ光るんです。
サンプルを見て選んだので、どんな仕上がりになるか、
ちょっと冒険だったんですが、光るのがきれいで
とても気に入っています。
こうした素材や内装について、私は全く知識がなかったので
コトスタイルさんにいろいろ提案してもらえたのは助かりました。
インタビュアー:
提案してもらえると、選べばいいので、作業も進めやすそうですね。
橋本さん:
はい。特に1階は冷蔵庫をどこに置くかで悩んで
工事に入る前にレイアウトが何度か変更になっています。
ビールを入れる冷蔵庫が場所を取るので、
それをうまく配置してもらうのに、いろいろ提案してもらいました。
結果、階段横に壁を作ってもらって、ビールサーバーをつけてもらい
ビール樽は階段下に収納することで収まりました。
階段下のスペースが限られていたので、
お店で出せるビールは4種類となったんです。
インタビュアー:
4種類出すというのは、そんな理由からだったんですね。
橋本さん:
はい。あと工事の予算も限られていたので、
床を張り替えるのは諦めて、前のまま使っています。
キッチンも、ガス工事が必要だったのでガスを引くことはやめて、
火を使った料理はすべてIHで対応しています。
揚げ物もフライヤーを置いていますし、
IHのコンロ2台を駆使して料理を出しているんです。
インタビュアー:
フライヤーがあれば火を使わなくても揚げ物が作れますね。
ガスを引かなくても、こんな風に対応できるとは!
橋本さん:
そうなんです。あと1階はわざわざお店に入らなくても
小窓のようなところを作ってもらったので
そこからビールを注文できるようにもなっています。
インタビュアー:
ふらっと買いに来てさっと出してもらえるというのはいいですね。
入り口に「BEER STAND」と縦に入っているのもかっこいいです!
橋本さん:
ありがとうございます。
ここも提案してもらったままですね(笑)
インタビュアー:
なるほど。
最後に、2階フロアはすごくシンプルですね。
橋本さん:
はい。ここは床を剥がして、天井はボードを貼って壁を白くしてもらいました。
1階でビールを購入して、2階へ移動して飲んでいただくイメージですね。
壁際の木のテーブルも新しく作りつけてもらいました。
携帯などを充電していただけるようにコンセントも配置してあります。
ここのトイレは新しくしたのですが、手洗い場がほしくて
その分、空間を広げてもらっています。
あと扉にアイアンを使いたかったので、それもお任せでつけてもらいました。
インタビュアー:
2階はすっきりとした中にも、木のぬくもりが感じられる空間ですね。
ところで「BONSAI」という店名がすごく気になったのですが
どんな思いでつけられたのですか?
橋本さん:
盆栽は育てるのに手間も時間もかかると思うのですが
それと同じように、このお店も丁寧に育てていければいいな
という思いを込めて付けました。
インタビュアー:
そうだったんですね。盆栽がちょっとしたところに置いてあったり、
あとショップカードに描いてある盆栽のロゴーマークも可愛らしいです。
橋本さん:
ありがとうございます。
実はこれ、自分でイラストレーターを使ってデザインをして
最後はコトスタイルさんに調整してもらって完成したものなんです。
インタビュアー:
そうなんですね。
ガラス戸に貼ってあるシートも分かりやすくて良いですね。
今日はお店の開店前にありがとうございました!
====================
京都の酒どころ、伏見にオープンした
各地のクラフトビールが楽しめる「BEER STAND BONSAI」。
基本は、仕事帰りにサクッとよって飲める気軽な立ち飲みスタイルで
ゆっくりしたい人には3階のくつろげる畳スペースもあり。
これから暑くなる季節がきたら、さらに繁盛しそうですね。
橋本さん、どうもありがとうございました!