ヘアサロン「BRICK」があるのは、
京都御所の南西エリア、地下鉄丸太駅から徒歩3分のところ。
実はこのエリア、少し歩くだけであちこちにヘアサロンが見つかる激戦区。
人気のエリアに11月7日にお店をオープンされたばかりの
代表の古田貞治さんにお話を伺いました。
(2014年12月1日取材)
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インタビュアー:
一面ガラス張りの入口は、開放的で入りやすい雰囲気ですね。
古田さん:
ありがとうございます。
以前ここはお花屋さんで、雰囲気が良いところが気に入ったんです。
あとは、バス停や地下鉄の駅からも近く
アクセスがいいことも決め手となりました。
ほかのエリアでもいろいろ物件は探していたのですが、
私は、お店をオープンするなら、主婦の方や会社帰りの方に来ていただき
「ゆっくりリラックスしてもらえたら」という思いがあり、
私の考える客層とこのエリアがマッチすることもあり、決めました。
それとここはヘアサロンの多いエリアでもあるのですが、
そんな場所でお店をオープンしたら何年持つかなって(笑)
インタビュアー:
挑戦なんですね(笑)
お店の空間づくりに関しては、どんな部分にこだわったのでしょうか?
壁を貼ったり、塗装したりといったことはご自分でされたと伺いました。
古田さん:
はい。コトスタイルさんにお願いしたのは、ガス工事、水道工事、
電気工事などの設備に関する工事部分のみで、
壁や棚を作ったり、天井を塗ったりといったことは、全て自分でやりました。
実は以前勤めていたヘアサロンでも、よくそういったDIYのようなことをやっていたんです。
カットより、DIYの技術の方がたくさん教えてもらったというか(笑)
それで今回お店をオープンするにあたり、予算の関係もあって、
自分でできるところはなるべく自分でやりたいという思いがあったのです。
インタビュアー:
なるほど。そういったオーダーは工期の問題や
DIYがどのくらいできるのかというレベルの問題もありますよね。
古田さん:
そうなんです。施工会社に自分たちでやりたいとお願いしても、
なかなかやらせてもらえないことも多いのですが、
コトスタイルさんは今後、DIYをする人の設計施工をどんどんお手伝いしていきたい、
その第一弾ということで快く引き受けてもらいました。
インタビュアー:
職人さんではなく、ご自分で壁を作ったりするとなると、
通常の設計施工とどういった部分が異なるのでしょうか。
古田さん:
まず、コトスタイルさんが一番不安に思っていたのが、
私のDIYのレベルですよね(笑)
決まった工期のスケジュール内に、私がきちんと壁を仕上げられるのか、
その壁も、本格的に下地からできるのか。
壁の下にはコードを通すために隙間が必要なのですが、その部分を作れるかなど。
私の作業の良し悪しがその後の職人さんの作業にもスケジュールにも
大きく影響してくるので、そのあたりは担当さんとも細かく話し合いながら進めていきました。
インタビュアー:
確かにDIYのレベルによっては、スケジュールの組み方も
内装の雰囲気も全然変わってきますよね。
古田さん:
そうですね。このカウンターや棚、木の壁も
友人たちに手伝ってもらいつつ、全て自分たちでやりました。
壁の板は、ホームセンターで買ってきた木を木工所で6mの厚さにスライスしてもらって、
色もオスモカラーという塗料を茶色と白で二度塗りしました。
マンションの狭いベランダでコツコツと塗ったんですよ(笑)
壁も下地からしっかり作って、きちんと求められる位置に
コンセントの接続ができるスペースを開けたりしていたので、
担当さんには、「私より施工に詳しいくらい」と太鼓判を押してもらいました(笑)
インタビュアー:
素人目には職人さんが仕上げた壁との違いが分かりません。
すごいです! 壁の木も二度塗りされているとは。
古田さん:
木目が見える方がいいなと思ったら、塗料をタオルにしみこませて薄く塗ったり、
仕上がりの雰囲気を考えて、色の濃さを調節したりしています。
インタビュアー:
DIYの良さは、自分好みに仕上げられるところですね。
古田さん:
そうですね。
奥のカウンターは、冷蔵庫の高さに合わせて棚を作り、木目柄のクロスを貼りました。
入口のカウンターも自分で作ったのですが、完成してから
「あ、手荷物置場がいるな」と思いついて、後から棚を付けたんですよ。
DIYは好きにアレンジできるのが魅力ですが、それでも
塗料を塗ったり、釘を打ち込んだりするには、いろいろな道具や機材が必要になってきます。
木材の簡単なカットなら、ホームセンターでやってもらえたりするのですが(笑)
卓上のこぎりやコンプレッサーなど、プロの職人さんが持っているものを
素人が揃えるのはなかなか難しいんですよ。
でもコトタイルさんは、今後そういった機材の貸し出しもしていきたいとおっしゃってくれていて、
プロならではの施工をお願いできるだけではなく、DIYのフォローもしてもらえると
依頼する側としても本当に心強いですよね。
インタビュアー:
プロの職人さんに施工してもらった部分はいかがでしたか?
古田さん:
フロアに関しては、1mm2mmのところで手直ししてもらうなど、
細かいことまで汲み取って対応してもらい、助かりました。
ミラーの後ろの壁は職人さんにしてもらったのですが、
ミラーは買ってきて、取り付けも自分でやりました。
職人さんと私とが手がける部分が入り乱れていて、でも工期は約1ヵ月と、
スケジュールが厳しいこともあったのですが、
担当の方が、私と職人さんの間に立ってくれて、
うまく段取りしてくださったのもありがたかったですね。
インタビュアー:
全て職人さんがする場合と、段取りが全然違ってきますよね。
すり合わせを上手にしてくださったんですね。
では、店内で気に入っている場所はどこでしょう?
古田さん:
シャンプー台でしょうか。
このサロンでは、お客様とはマンツーマンで接客をして、
プライベートサロンのように過ごしてもらいたいと思っています。
シャンプーをする時も、夢見るような感覚でくつろいでいただける
「ユメシャンプー台」を選びました。
あとは、奥のカウンターですね。
お客様に紅茶などを出すために作ったのですが、
いつか自分のためにビールサーバーを置いて楽しみたいですね(笑)
インタビュアー:
お店はすでにオープンされていますが、まだまだ手を加えられていくのですね(笑)
古田さん:
そうですね。お客様にも「内装を自分でやった」というと
興味を持ってくれる方もいらして、会話が広がることもあるんですよ。
お客様が来るたびにどこか新しくなっている、
常に進化していくヘアサロンを目指します(笑)
コトスタイルさんは、これまでたくさんのヘアサロンを手掛けられてきている実績があるので
また何かあれば相談させてもらいたいと思っています。
いろいろなアイデアをいただけたらいいなぁと思いますね。
インタビュアー:
進化した内装を見に、また訪れたくなりますね。
本日はお休みのところ、どうもありがとうございました!
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内装のほとんどを自分で手がけられた古田さん。
DIYについて一つ質問すると、次から次へとたくさんのことを教えてくださいました。
その知識の豊富さからも、いかにDIYが好きか
楽しんでお店づくりをされたのかが伺えました。
そして、これからも進化していくというヘアサロン「BRICK」さん。
将来、どんな風に変わっていくのかも楽しみですね。
古田さま、どうもありがとうございました!
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