企業のすべては人で始まる

サービスの質をあげ続けようとしているか

MBAサービスマネジメントの授業で紹介してもらい

いくつか読もうと思って購入していた本もあったけど

授業の内容が重要すぎることばかりである事と

すぐに自社に取り入れなければいけない事が多かった為

真っ先に読むことにしたけど、読んで良かった。

 

サービス業の定義はとてもむずかしいけど

以前から僕たちのやっている仕事に対して

建設業でもなければ不動産業でもなく、サービス業だと

個人的には捉えて経営してきたつもりだった。

 

言葉では、無理やり売ってはいけないとか

本当に喜んで頂ける仕事をすれば自然と売上は上がるよと

伝えてきたつもりだったけど、全然本書には及ばない。

そして、サービスを企業に浸透させる為に重要な人に対して

リーダーとして行うべき重要な事が溢れていた。

 

素晴らしい言葉がいくつもあったので、備忘録として残しておこうと思う。

 

“利益にばかりこだわれば、企業のこころは育たない。

結局のところ、利益にばかりこだわる企業は、

従業員が方向性や目的を失い、顧客を失い、やがて利益も失うだろう。”

 

”我社では、従業員全員に、顧客に対するサービスの質の改善に

積極的に参加し、ともに働く人材の育成にも参加する事を奨励している。”

 

“人はこれからもいっしょに働き、何かを生み出し、サービスし、

人の役に立つ中で、自分の技能や才能を伸ばし、独創性を発揮し、価値を高めていく。

企業は人が価値を生み出す舞台だ。

自分がどういう人間になろうとしているかで測られる価値、

自分が何かを生み出そうとしているかで測られる価値、

自分たちの一致団結した努力がどれほどのものであるかで測られる

価値を生み出す舞台なのだ。”

 

“どの企業でも、将来の社運はひとえに従業員の働きぶりにかかっている。

将来のリスクも、彼らの手に握られている。

たえず自分たちに成長するのは、できればよいというものではなく、

しなければならないことだと言い聞かせている。

そして、成長が止まったときには、変化を起こさなければならない。

変化を起こす力もないところには、チャンスも安心感も生まれてこないだろう。”

 

“現実に学習は生涯続く。もうこれ以上学ぶものがないと

安心していられる境地にはとうてい到達する事はできない。

一生が学びの場であり、なかでも大きな比重を占めるのが職場だ。

企業も基本的には学習するところであり、

その機会は事業に直結した分野を超えて広がっていく。

 

“どの会社も、リーダーが将来について何らかの約束をし、

従業員がそれを信用しなければ、充分に力を発揮することはできない。

リーダーは自分の「公約」を果たさなければならない。”

 

お店づくりを変えようと創業して12期目に入っているが

常にサービスの質を高める事を真剣に考えられているか

もっともっとやるべき事があるはずで、それを創出する場を

社員と話し合う場を設けなければいけないのではないか。

僕たちは必ずもっと良いサービスを提供する事ができる。

ただ、それは僕のリーダーシップにかかっている。

本当に今、読んでよかったと思う。

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組織はなぜ変われないのか

今の時代の組織にあるべき姿とは

MBAヒト系科目では何度も聞くジョン・P・コッター氏の新書。

今年は文化を創るというテーマを持って経営に挑んでおり

今の時代における、組織のあるべき姿は知っておきたいと考えて読んだ。

 

組織はなぜ変われないのかというタイトルからも

世の中が急速に変化している中で組織の変化が重要である事。

人の集合体である、組織を変えるという事が極めて難解である事。

そんなふたつのテーマが容易に想像できる。

 

今、我社でも様々な取り組みを行いはじめている中で

安定して一貫性のある成果を生み出す為には

マネジメントのプロセスはとても重要であると学び

特にマネジメントのプロセスの見直しを行っているが

知らなかった事が恥ずかしいくらい、当たり前のことだった。

 

働くという事に対する評価や報酬に対する納得感。

企業のビジョンに同調できる人を採用する基準の設定と育成。

その人の実力や期待に応じた配置。そして退職プロセスまで。

まずは、ここまでは必ず構築しようと思う。

 

また、それらは最低限のHRシステムと言われるものであり

このような不確実性の高い時代においては、様々な業界でイノベーション

さらには、有効な変革を実現する事が企業に求められているが

そこで重要なのがリーダーシップになる。

そして、僕自身は経営者として、このリーダーシップを磨く事も

自身の課題として日々内省を続けている。

 

ただ、この本から学んだ事は、一人のリーダーシップではなく

今は大勢の人がリーダーシップを発揮できなければいけないという事だった。

アジャイル型の組織形体やプラミッドとフラットのハイブリッド等

いくつかの組織の形についても記載されていたが

それよりも、ひとりひとりがリーダーシップを発揮できるという点は

大きな影響を受けたし、現場のプロジェクトリーダーであったり

新規事業におけるリーダーなど、僕たちも確かにそのような機会があると感じた。

 

リーダーシップとは。

激動の時代に人々を鼓舞し、新しい状況に適応して成功を収めるように促す。

よりよい未来へのビジョンに基づいて自ら波乱を巻き起こし

ほかの人たちを鼓舞して適応を後押しすることによりビジョンの実現と繁栄を

成し遂げようとすることで、過去にも大きな変化が生まれてきたように

組織のできるだけ大勢の人がリーダーシップをとる事で変化を起こせる。

リーダーシップは一部のカリスマ性のある人だけが担うべきではなく

誰もがなんらかの形で実践できる行動である。

 

リーダーシップとマネジメントの違いについてはMBAでも学んだが

このような両輪こそが重要だと改めて気づかせてもらえる本だったと思う。

やはり、何事も整合性やバランスを取りながら強い推進力で進むことが重要だと思う。

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超クリエイティブ

言語化力の続編として

先日言語化力を読んで刺激を受けたので続いて超クリエイティブを購入。

街の個店を創る企業として、クリエイティブについての意識は高いつもりで

クリエイティブがツールではなくなっているという事に一番共感できた。

最近では、電通も広告という枠組みで仕事をしていない。

僕たちも昔は店舗屋と言われた職種だけど、店舗創りで終わってはいけないと思ってる。

なぜ、お店を創ることを生業としているのか?

これを問い続ける事で、必ず今の社会に貢献できると考えている。

 

一方で、お店を取り巻く環境は年々厳しさを増している。

物価上昇や、光熱費や人件費の高騰は事業を逼迫させるが

家賃は下がらないというコスト構造に多くの人が疲弊している。

でも、個店は店主の想いを形にしたものであり

そこには、笑いや、感動、素敵な体験など、様々な価値が存在する。

決してお金だけで、語るものではないし、この個店の集合体が街であることを

僕たちは今一度真剣に問い直して、未来のまちづくりを考える企業であらねばならない。

 

クリエイティブや広告というアプローチもお店作りというアプローチも

勝手ながら先にあるものは、似ていると感じながら読ませて頂いた。

今年はそんなコトスタイルという組織をカルチャーへと昇華させたいと考えている。

そんな中、アウトプットが個の総和ではなく、積になるチームがよいチームの定義

といった言葉が出てきて、強く共感した。

ひとりひとりのパフォーマンスは確実に上がっていて、お客様からも評価して頂いている

でも、ひとりひとりになりつつあるのも直面する課題だと感じている。

和ではなく、積という形になれば、必ず、すごい組織になるメンバーが揃っている。

だからこそ、文化を創る事が重要であるという事につながる。

 

また、VUCA時代においては、社会に対して新しい価値を生み出し

変化し続ける集団だけが生き残れるという言葉も響いた。

VUCA時代という言葉は、おそらく聞かない週はないというくらい聞く言葉で

どこに行っても聞くし、どんなニュースサイトにも出ている。

それくらい、重要な言葉である一方で、組織として対応しているかというと

まだまだという事の方が本当に多く、変わる事の難しさを日々感じている。

 

自分たちで言うのは違うけど、お店をひとつひとつ創るという仕事は

本当に大変な仕事だと思っている。

先日もドカ雪の中で職人さんやスタッフが現場を進めてくれているし

少しずつ形ができあがる中でお客様も真剣に仕様の変更をリクエストされる。

準備してきたものを大きく変えなければいけない瞬間は大きな負担だけど

結果として、その負担の先に想いを形にできる幸せがある。

 

ただ、この幸せに甘んじていてはいけないという事を本書から気付かされた。

こんな大きなクリエイティブ集団でさえ、さらに変化し続ける事をコミットし

変化を文化として組織化している。

僕たちも、目先の事は当然全力で取り組まなければいけないけれども

目先だけでは中長期で変える事が出来ない緊急ではないが重要な事に対して

もっとフォーカスして、時間の使い方を工夫しながら事業を拡大しなければいけない。

本書から、クリエイティブという言葉から、そんな使命感を感じる事が出来た。

 

12年前からは、大きく変わったと思うけれども

ひとつの山を登りきったら、新しい山が見えるように

僕たちも一歩一歩確実に前進できるようにしたいと思う。

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KANSAIにおける京都とは

WestShip NETWORKに参加して

2年程インプットが続いているので今年はもう少しアウトプットしよう。

そんな風に考えているタイミングでNewsPicksさんで関西コミュニティを

起ち上げるという話があったので、自分のアウトプットの為に参加してみた。

 

今回のテーマは世界から見たKANSAIについて

はじめに京都、大阪、兵庫で活動されている方々の講演。

その後テーブルではじめて会う人たちとディスカッション。

議論は短い時間で良いアイデアが生まれたわけではないけど

改めて、いろいろな気づきを得る時間になった。

 

まず、普段僕たちは京都で仕事をしていて

京都を盛り上げたいという気持ちで仕事をしていた。

だけど、関西の中の京都や日本の中の京都、世界の京都。

そこまでの視座で京都を考えていたかと言えば

正直そこまで出来ていなかった。

 

ディスカッションは面白く関東との違いだったり

おもしろい事にウエルカムな風潮についてだったり

もちろん2025年の大阪関西万博等について話した。

あっという間の2時間だったけど、普段京都に居て

京都からしか、ものごとを見ていないという危機感を持てた。

 

個性的な府や県があるからこそ、互いに主張する事で

関西というパワーはもっと大きくなるかもしれない。

残念ながら、まだまだ世界においての関西の認識は低い。

どんな風に、このコミュニティが活かされていくかわからないが

自分なりに、少し京都という街から視座をあげて

世の中を観るという事を意識する事が重要だと感じた。

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振り返り

ありたい姿を描きギャップを埋める日々

少し前になるが、久しぶりに大学院に行ってきた。

息子は中学受験、嫁は同行、次男は1学年上の公式戦、長女は妹に留守番をお願い。

相変わらず、一人一人がありたい姿に向かうために行動している。

 

そして、自分は大学院の学事イベントである振り返りセッションへ参加。

普段オンラインが中心なのでクラスメイトとはいえ会うのは久しぶりで緊張した。

だけど、話始めれば止まらない。理由は目的が同じだから。

それぞれ自分のありたい姿を実現する為に経営を学びに来ている。

 

そんな仲間と一年の学びを振り返りる3時間を過ごさせて頂いた。

やってみて感じたのは立ち止まる重要性。

昔は立ち止まるタイミングが用意されていた。卒業や就職、転職など。

その都度真剣に未来のことを自分なりに考えていた。

 

ただ、この歳になると振り返るタイミングは用意されていない。

そして、なんとなく、なんとなく時間を浪費している。

これがとてももったいない事はわかっていても、気づけば時間だけ過ぎている。

なんとなくという言葉が心地よくさえなってしまっているかもしれない。

 

今回たった3年経営を学ぶという期間の中で振り返るタイミングをもらい。

同級生と共に振り返りを共有したけれども、みんなが反省していた。

あの時の考え方は浅かったという言葉が溢れていた。

大きな自己投資をして学びにきている意識の高い人たちでさえだ。

大企業で働くひとや、経営者の方等、今に満足せず、志の変化を真剣に考えていた。

それは、もう本当に強烈に刺激的な体験となった。

 

時間の使い方は、人それぞれだけど、使い方次第で人生は大きく変わると思う。

そして時間の使い方を、比較するという事を知る事が重要だと気づけた。

今の環境だけでなく、大きな枠組みで比較する。

そうした時に本当にありたい姿に対して行動出来ているのか。

やるべき事は整理されて行動に移せているのかといった事を自問し続ける。

 

今回、振り返りという時間をわざわざ大阪まで行って気づけた。

そして、立ち止まって自分を俯瞰して見る重要性に気づけた。

止まらないと見えない事に気づけた。

走るだけが良いパフォーマンスではない。

止まって見る事で気づく事も大切で、止まって気づいた

大切な視点で行動に移すことが出来れば

さらに良いパフォーマンスが出来ると思う。

 

サッカーでも

観て、判断して、プレーすると言う。

観て、判断して、プレーするからこそ

振り返る事が出来ると思う。

 

人生はたった一度、後悔しない為に真剣に自分に向き合って行こうと思う。

今に満足してしまって本当にいいのか、これを見た人には考えてほしい。

そして、行動に移してほしいと思う。

行動に移そうと思えば、多くの選択肢に気づき、また考える。

だからこそ、振り返るという事が重要なんだと思う。

 

変化することを終わりにした人には、終わりが訪れる。

ベンジャミン・フランクリン

残り1年は、さらに深い経営学を学ぶことができる。

自社に持ち帰り、学びを実践に活かし、自らの志を叶えたいと真剣に思う。

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