心理的安全性に対する使い方の間違い。
良い組織とは?これは経営者にとっては多分永遠の課題。
経営者とは言わず、チームリーダーやプロジェクトリーダーもそう。
リーダーでなくても、人は1人では生きていけないから
組織という単位で何かを行う時、すべての関わる人にとって重要。
特に僕の場合は、コトスタイル株式会社と株式会社グッドランプの経営者であり
そこに関わってくれている人たちにとって、良い組織をコミットメントするという事が
目標であり、絶対に成し遂げなければいけない事だと思っています。
では問います。「良い組織ってなんでしょうか?」
居心地の良さ、チームメンバーが中が良い。
業績が半端ない。自由に働く事ができる?
全部間違いではないし、全てが正解でもないでしょう。
何事にも判断軸が必要で、その判断軸に対して
良い組織とは?という問いに答えた生まれるんだと思います。
そこまで、正直深く組織について考える事もなかったので
スタッフ同士が仲良くて、飲みに行ってワイワイして
仕事するときは仕事、遊ぶ時は遊ぶみたいのが良い組織だとやってきました。
そんな中で最近よく聞く心理的安全性のある組織が良い組織だ。
みたいな事を聞くことが結構頻繁にあったのですが
昔勤めていた会社で上司に怒られそうで会社に行くのが怖いとか、、、
もう仕事やめようと思ってるんだ、、、とか、、、
そんな話を思い出しながら心理的安全性がなかったんだろうなあ。
それなら、うちの会社って結構できてるじゃないかなと思うこともありました。
萎縮してしまうと、良い仕事ができなくなってしまうと思って
あんまり人を怒ることをしないようにしていたり。
失敗から学ぶ成長が必ずあるから、あまり気を落とさないでとか。
失敗は仕方ない、その後のリカバリーを必死でみんなでフォローしようとか。
どっちかというと、指摘しすぎずに居心地優先みたいなものを
心理的安全性の定義としていたように思っていました。
けど、そんな「心理的安全性」の使い方。
この本を読んで間違っていたと気づかせてもらいました。
The Fearless Organization 恐れのない組織
では、どう違ったのか?
タイトルにもあるように、恐れがない組織を心理的安全性と言います。
それだけだと、居心地いいのも、そうじゃないってなるんですが、
もう一歩、いやもっと踏み込んだ考え方が重要と知りました。
それは、自分の意見を発言できる環境があるか?
もしかしたら、この発言によって怒られるのではないか?
そこまでじゃなくても。言っても意味がないのではないか?
言うことで相手の時間を奪ってしまわないか?
こんな風な事って、まじでどこの組織でも往々にあると思うんですが
これが全くない組織が心理的安全性のある組織なんです。
最近で言うと、スタッフがコロナに感染した時に
すぐに、体調の相談を自分にしてくれなかったという事がありました。
おそらく、僕に相談すると仕事に支障がでるし迷惑がかかるという思いから
相談を怠ってしまった、その時すごく自分を反省しました。
企業として、どう対応するべきか?
これは本当に、今はどの企業も学校も、組織も全ての人が
気をつけてはいるものの、万が一の判断に悩みながら生きているので
僕たちもそうとう、いろいろな事を検討して
もちろんスタッフの人命第一、そしてまわりの人へと
感染させない行動をとるようにと相談しながら対応を決めてきました。
でも、そんな中で、この仕事は私しか出来ない
この仕事だけは、外出してやりますとか、、、
事務所にパソコンとりにいくとか、、、
どちらも相談さえしてくれたら、解決できた事を
相談させられない組織にしてしまっていたんだと反省しました。
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注:結果的に、他のスタッフで対応するなどの最善の行動は行っております。
その後この本を読んで、良い組織づくりに対して
企業のリーダーとしてまだまだ本当に出来ていないと
反省すると共に、心理的安全性がいかに重要か、という事も学びました。
また文中では、ある看護師が医療ミスに気づいたが
どうせ私が言っても改善されないという事でドクターに
ミスの指摘を怠ってしまった事例だったり。
ロケット整備士が、実験中に気になる現象を見つけたけど
これも同様に、自分の立場では何事にもならないと判断し
打ち上げ後に事件になったという話もありました。
現在は人々の多様性やデジタルテクノロジーの発展
グローバルな社会変化等本当に何事も予測困難な時代となっています。
Volatility(変動性)Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)Ambiguity(曖昧性)といった
頭文字をとったVUCA時代と呼ばれるように
決められたことだけをやれば良い時代ではないわけで
だからこそ、心理的安全性が重要だと言うわけなんです。
そして、危機を防ぐだけではなく、このような
心理的安全性がもたらす組織の利点として
タイトルにもある学習・イノベーション・成長をもたらすものと言われている事も重要です。
何かの気づきを発言するかしないか?
それを許容できるかでききないか?
そして、そんな気づきに対して、どうアクションを起こすことができるか?
言葉では簡単に聞こえるけど、実際はとてもむずかしい組織づくり
だからこそ、そんな積み重ねがイノベーションを生むんだと思うし。
失敗を恐れずに挑戦する事ができるようになるし、
万が一失敗しても、そこには必ず学びと成長がある。
発言できる環境をつくる。
発言を許容できる環境をつくる。
発言したくなるような環境をつくる。
めちゃくちゃ大事だし、絶対獲得しないといけないと思った。
心理的安全性、まだまだ勉強不足ですが、これを獲得することで
組織の目標へと、また一歩近づけると確信できた一冊でした。