改装ができるかわからないままの賃貸契約。
今日は、左京区のベーカリーカフェ様との工事契約。
物件は、ほぼ決まっておられる状態からのご相談でしたが
はじめてご出店されるオーナーにとっては
出店するための準備が、少しばかり足りない部分もあり
冷や冷やする場面もあったので、本当に一安心です。
というのも、はじめに物件を見せて頂いたのですが、
正直言うと、うかがっている予算と合わない。
もちろん予算が合わないときは予算が合う会社で
進めていただければ良いのですが、
おそらく、いくら安い会社さんでも難しいといえる状況。
しかし、聞けば仲介をされた不動産会社さんの紹介で
工務店さんから見積書を頂いており、予算もクリアしているとのコト。
それじゃあ、今回は出る幕はないのかなと思ったのですが
少し心配になり、いろいろ突っ込んで話していると
見積書の内容に不安な部分が多々ある事がわかりました。
そこで、今回はアドバイスだけで終わろうと考え
その会社さんの見積書を拝見させていただいたところ
必要な工事項目があきらかに入っていません。
おそらく物件の決めてのひとつになっている様子なので
見積書内容の不十分なポイントなどをお伝えして
いったん物件も探し直すようにお話させて頂きましたが
すでに、物件をすごく気に入っておられた為
不安な部分も納得の上で物件を契約されました。
普段の僕たちの仕事の進め方とすれば
選んだ物件でしっかりとオープンできるかどうか
見積書内容をしっかりと把握したうえで
物件の契約に進んで頂くのですが
今回は、まったくその数字的根拠がないまま
物件を借りてしまわれたわけです。
物件契約も急かされておられる様子でしたし
工務店も紹介している手前相見積もりは控えてほしい
そんな風に言われておられたオーナーは
少しばかりフリーレント期間を頂くことを条件に
物件の魅力だけを信じて、借りてしまわれました。
正直散々アドバイスをしていたので
まだ物件を借りてはいけないと思っていましたから
借りられたときは、驚きと怖さもありました。
でも、それでも前に進んでおられるオーナーを見て
僕たちがひるんでいても仕方ないから
できる限りの事をやろうと本気で思いました。
空き家補助金という偶然の救世主。
物件契約は当然に何事もなく終わり
11月1日から賃料が発生するという状況が確定。
まだ工事計画すら決まっていないオーナーには
家賃発生までのカウントダウンが始まったと思います。
物件だけは前に進んだので次は問題の改装です。
なんとか指定業者を外す交渉まではできたようで
僕たちにも正式に見積り依頼をオファー頂きました。
ただし、正直予算通りにできるかわからないので
相見積もりをとって頂くようにお伝えし、
京都の会社が2社、大阪の会社が2社の計4社に依頼されたようです。
期日を設けて、各社提案に向けて動きだしました。
それでも、予算については難しいだろうと思っている中で
たまたま京都市の職員さんが商店街の空き家に対する
補助金制度の説明にお越しになられたのです。
もう、その瞬間にこのプロジェクトの事が頭に浮かびました。
すぐにオーナーにもお伝えすることで
予算についての不安は少し解消して頂く事が出来ました。
4社相見積もりから選んでいただいた責任。
予算の件がクリアされたので、いよいよ本格的に相見積もりです。
予算、デザイン、オペレーション、ターゲット等様々な視点から
今までじっくりお話してきたことをカタチにしていきました。
1回目の提出では、正直合格点はいただけなかったのですが
その案をもとに、再度再提出をさせていただきました。
人柄もよく、情に厚いオーナー様なので、
業者選びも真剣に悩んでおられる様子でしたが、
結果、当社にお任せいただき本日ご契約に至ったわけです。
大阪から、独立を機に奥様とともに京都に移住され
3月のオープンまでの準備期間をともにさせていただきます。
まだまだ、プラン内容は65%あたりしか出来上がってませんが
ここから、さらにじっくりお話をさせて頂ながら
左京区に愛情たっぷりのベーカリーカフェをオープンさせたいと思ってます。
実はココ、個人的な話で恐縮なのですが母の実家の近くなんです。
小さい頃は毎週実家で絵を教えていた母に着いてこのあたりに来ていました。
今はありませんが、父もすぐそばのホテルで働いていました。
だからというわけじゃありませんが、そういう「場」のデザインをお任せ頂けるなんて
本当に幸せな仕事をさせて頂いてると感じています。
補助金の関係で、着工は来年の1月4日から2月中旬までを予定しています。
パンが大好きなご主人とご夫婦で営まれるベーカリーカフェ
はじめての事でも、前に前に進まれるご主人の前に進む力
僕たちが、絶対に良い方向で案内できるように、いよいよプロジェクトが始まります。