仕事の意味が深まる一冊
ここ最近の学びが凝縮されていて、個人的にはめっちゃ良書だった。
本書を読む前に偶然にもモチベーション3.0を読んでいたのも繋がりがあり
より、働くと言うことに対する理解を深めることができたと思う。
ハート・オブ・ビジネス。仕事で悩んでる人は、まじでおすすめです。
人はなぜ働くのかという問いに対して、人生を意味の探求としている。
お金儲けとか、豊かになりたいとか、よく聞くけど本当にそうなんだろうか。
モチベーション3.0でも遊びだったことに対価を得た瞬間遊びが仕事になり
極端に生産性が落ちてしまうという記載があったけど、ここに繋がる。
人生を意味の探求とした場合、仕事を通して意味のあることを成すために
他者への思いやりだったり、逆境を乗り越えながら感じる想いに触れることができる。
一人ひとりが、そんな人であるという事を改めて理解できたときに
企業は人が働くという行為に対して、何を提供すべきかという事を考えさせられた。
結論としては、仕事において大切なものは、お金より心だということ。
インセンティブで人を動かすという時代は終わった。
インセンティブは人を一瞬満たすことはできるかもしれないけど、永続的に満たすことはできない。
ここを間違ってしまうと、本当に仕事が仕事になってしまうんだと思う。
では、「こころ」とは何かということだけど、ここに企業の存在意義が何という事が重要になる。
企業活動を通してどんな世界を成し遂げたいのかという強い想い。
それと、一人ひとりの人が人生で、どんな事を成し得ようと考えているのか。
この人のこころにある想いの部分が会社の目指す世界と同調しているということが
今後事業を続ける中で働く人に提供し続けられることが本当に大切なんだと思う。
逆に言えば働く人は、企業が目指す世界と、いかに同調できているかが大切になる。
企業の目指すべき姿に同調しながら、自らの目指すべき姿の実現に向かい
人生の意味を探求できるようになることで、一人ひとりが生き生きと働けるようになる。
この生き生きと働くという状態こそが、自律性を持って働けるということであり
自律性を持って働くことでマスタリーへと向かい自らのこころに働きがいが醸成される。
この自律性を持った仕事という点もすごく重要で
誰と何をするかを自分でコントロールできることが
人を内側からやる気にさせる要素だという点もすごく共感が持てた。
一方で指示をされた仕事の満足感が低いということも理解できる。
人は指示されて働くよりも、自主的に働く方が満たされるんだと思うし
僕たちも、ずっとそこはこだわって会社を運営している。
まとめると、企業がパーパスを掲げるという意味がここにあり
企業のパーパスに同調したスタッフが増えることで
働きがいを持った社員が増えていき、自主的に仕事を行うような組織となり
結果良い仕事が行えることで売上や利益がついてきて成果があがるという感じ。
会社を起ちあげるときから思い描いていた状態にすごく近いし
こういう組織文化を作っていきたいなってずっと思ってる。
さいごに、そんな組織文化を創るためにリーダーにもとめられることとして
このふたつの文章がこころに残ったので書き留めておきたい。
“あなたの行動によって、周りがもっと夢を見て、もっと学び、もっと行動し、
もっと良い自分になりたいとかり立てられるなら、あなたはリーダーだ“
“はじめに、何があなたを動かしているのかを知ることです。
リーダーとしてあなたのパーパス、あなたの周りの人々のパーパス、
そしてこれら全てがどのように自社のパーパスと結びついているのかを明確にすべきです。“
僕自身の過去の体験から、何に動かされているかを知ることは大切。
小学生の頃に親友だと思っていた人が突然いなくなったこと。
高校時代のサッカー部で試合に出られなかった日々。
それまでの人生を否定し、自責ではなく、他責に考え続けてしまったこと。
毎日朝練に行った努力を認めてもらって試合に出させてもらった成功体験。
試合にでても自分でコントロールできなかったことによる挫折。
思い描いていたような仕事ができないことに苛立つ日々。
人に押し付けられる人生ではない、自分でコントロールできる人生を求めて
いつかは独立したいと必死で働いてきたんだと思う。
そして、今独立してからは、素晴らしい仲間と共に働けている中で
同じように、仲間にもそんな自律した生き方をリスクをとらずに
できるようにしたいと思って会社を運営している。
そこに同調してくれているかはわからないけど、このあたりを明確にすることが
みんなの矢印を揃えて働きがいの先にある景色を見に行くために
今、僕が取り組んでいかなければいけないことなんだと改めて感じる本だった。