なんのために数字を取り数字で語るのか。
今期は、久しぶりのカネ系科目であるMGAを学んでます。
MGAとはManagerial Accounthingといって管理会計という意味です。
通称アカⅡと言われる科目で以前アカⅠでは財務会計を学び
B/SやP/L、C/Fといった財務諸表を作るだけでなく
いかにその定量的数字から企業の状況を把握し
戦略や分析といった打ち手につなげるかということを学んだのですが
本当によく知らずにやってきたなというくらいに
今は自社の経営に役立っているという状況です。
やっぱり、経営者は本業はもちろんなのですが
経営という仕事について学ぶことがいかに大切か痛感します。
しかし当時アカⅠでも少しだけ管理会計について触れていたのですが
それから、約1年と半年が過ぎ、その間に経営戦略やオペレーション戦略
企業理念と社会的価値、マーケティングという科目を学びながら
経営の全体像が繋がりだすなかで、今後の自社がどのような立ち位置で
どのような方向性を持って進むべきかというものが
今現時点での僕の中でかなり解像度があがってきていると感じています。
ただ、結局経営はひとりでやるものではなく
スタッフのみんなと動かしていくという視点がものすごく重要で、
今回MGAを学ぶ前から、あの科目はヒト系だよとアドバイスをもらっていましたが
どういう意味だろうと思っていたけれど
この本を読んでめちゃくちゃ腹落ちしたという感じです。
今の僕のフルの知識で語るとすれば
経営者には、まず何かを成し遂げたい強い想いと覚悟が必要で
そして、その成し遂げるべき物事に対する状況を観察しながら
外部や内部の環境となる事実をしっかりと読み取らなければいけない。
そしって、その上でいかに成し遂げるかを考え尽くさなければならない。
いかに成すために重要な要素を分解しながら明確に抽出できるか
ここまでは経営者の中だけでも、まずは素案は作れると思います。
しかし、このいかに成すべきためのことを実行できるかは
規模にもよるけれど大きなコト程、経営者のみで行うことはできない。
いかに解像度を高め成すべきコトの先にある
あるべき姿を共に働くヒトたちと想いのところから共有できるか。
要は経営者の心の内を開示して共感を抱いてもらえるかが勝負だと思う。
そして、実際に成すべきことを実現するために
重要なアプローチとして、人材マネジメント(HRM)と管理会計(MGA)
をいかに回せるかが重要な経営者の打ち手だと感じた。
そして、そのためにいかに自らがリーダーシップを発揮できるか。
さらには、このHRMとMGAについての仕組みの設計を
いかに、心地よく創り上げる事ができるかが経営のセンスなんだと感じている。
僕は、個人的には人はもともと善であるという考えで生きている。
しかし、HRMやMGAのように評価されるということは
成果を出している人にとっては心地よいものとして、さらに成長を促すかもしれない
しかし一方で、厳しい評価をしなければいけない人にとっては
本当に辛い経験とさせてしまうかもしれない。
だからこそ、真剣に評価を行う一方で
この評価が人に与える影響度合いについても真剣に捉えなればいけない。
それこそが人材マネジメント(HRM)と管理会計(MGA)の
とても重要な要素であり、悩み続ける難所だと思う。
だけど、この難所に挑み続ける事が最終的に成すべき事を成す為の
戦略を心地よく実行するための経営なんだと思う。
“現場に流れているのは、カネだけではない。
人々が共同で仕事をしている現場には、常に感情も流れている。
自分の成果を少しでも大きくしたいという欲求もあるだろうし、
その努力が実を結んで優れた成果として評価されれば、うれしいと思うだろう。
それが、また次の努力への意欲をもたらす。
あるいは、いい仕事の成果がみんなの努力の結果として生まれれば喜び、
誰かが邪魔をすれば落ち込む。
現場には、こうしたさまざまな感情が常に流れている。
だから会計データは、単に金額や数字というだけでなく、
現場の人たちの感情や行動が集約されたものでもある。
その点に深く留意してこそ、生きた管理会計システムが作れる。
生きた管理会計システムは、組織を動かす力をもち、経営の武器になる。
そんな管理会計システムを作るためには、
現場で日々記録される会計データが決して無機質なものではなく、
その背後に人の感情や行動があることを心の底から理解しなくてはならない。”(文中より)
今13期がはじまり、コトスタイルでは期初会議を行い
例年以上に時間をかけて、進むべき方向、成すべきことについて話している。
この企業としての営みがいかに社会、そして自分たちに跳ね返るか
ここをしっかりと考え尽くして、できれば全員が腹落ちした状態で
その腹落ちした状態だからこそ、心地よく仕事ができるような
HRMとMGAの構築を僕は考え尽くさなければいけない。
“管理会計システムの役割を情報システムに限定して考えるのではなく、
むしろ影響システムとしての機能を中心に考えるべきだということ。
影響システムとしての機能を狙って管理会計システムを設計する際には
意図せざる影響が極力小さくなるように、
事前にあらゆる可能性について考えを巡らせるべきだということ。
そこまでしてはじめて、「現場が動き出す会計」が実現するのである。”
本当にHRM構築においても運用がいかに重要であるかを学んだが
この管理会計についても全く同じだと感じている。
そして、設計して終わりでもなく運用が一発で完成するわけでもなく
いかに、自社にとってよりよい管理会計を作り出せるか
ここに執着して経営を行える視点をもたなければいけない。
“人間に対する理解を深めることと、会計データと現場の突き合わせを繰り返すこと。
高い現場想像力へと続く道はいずれも平坦ではなく、むつかしい王道といえる。
しかし、優れた創業経営者には、この2つの王道を創業時から
実践してきた方が多いように思われる。”
さいごに、先輩経営者もこのような仕組みを取り入れていること
しかし、このようなうまくいっている事例を単純に持ち込んでも意味はなく
自分たちなりのものとして、納得できるものをつくる事が重要であることを
しっかりと、肝に銘じながら設計と運用を行いたいと思う。
そんな学びから数ヶ月が経つけど管理会計を扱う難しさに直面している。
数日前のブログ記事を読みながら、まだまだだと感じる。
経営という仕事をさせて頂いているコミットとして
やっぱり携わる人から働くが楽しい世界を広げたいと思う。
本の内容も素晴らしかったけど、紹介してくださった先生のリーダーシップや
経験からお話くださった本物の経営を僕も実践できるように必ずなろうと思う。