中京区役所の西側、住宅も多いエリアの一画に元ゲストハウスとして使われていた立派な町家があります。そんな町家物件をいいところは残しながら飲食店へと改装し”炭火と酒 心月”様がオープンされました。

 

まず入り口を入ると見えるお部屋の壁に直接、書家さんの作品が描かれているのが印象的です。壁面には漆喰を塗りました。基本的には客席のほうも含め、畳や壁や天井は町家の和室そのまま。仕上げ工事はあまり手を加えていません。

 

改装で一番変化したのは厨房のあたりで、ゲストハウスで使われていたお風呂や2つのトイレ等は解体し厨房スペースへと改装しました。

地面から上がった和室の畳の高さと、台所の土間の低さの高低差を利用して掘りごたつのように座る客席カウンターになっています。

また厨房から使えるように、鴨居の高さに吊棚を木で造作することで収納を確保しました。新規で造作した木部はすべて濃い茶色の木材用塗料で塗装することで、大黒柱などの既存の木部とも違和感なく、よく馴染んでいます。

 

トイレの内装はゴージャスな金色ガラスの手洗器を選んでいたり、柄のある壁紙を使ったりドアの面材にはサビ風の柄のメラミンを使っていたりと古風な町家とすこし印象を変えているのも特徴的です。

 

アットホームなお店で、オーナーさんの人柄がとても良いのでいつ行っても居心地よくお食事ができるお店だと思います。メニューにも気になる創作和食がたくさん並んでいるので、気になった方はぜひ足を運んでみてください。

 

内容:店舗デザイン設計施工

業種:飲食店

広さ:約66.01㎡(20坪)※1階のみ

住所:京都府京都市中京区樽屋町450-1(Google Map