ニシナ屋珈琲 千本丸太町焙煎所
昭和8年、広島で創業したコーヒー豆専門店「ニシナ屋珈琲」が京都に初出店!
二条城の北側、住宅街の中に2月4日「ニシナ屋珈琲 千本丸太町焙煎所」として
オープンしています。
店長の安井宏明さんに、物件探しから開店までの経緯、
改装工事について、じっくりお話を伺いました。
(2017年3月27日取材)
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知らない土地でゼロからのスタート
一貫してお願いできたのが魅力
インタビュアー:
「ニシナ屋珈琲」は、広島に本店があるんですね。
安井さん:
はい。昭和8年に創業し、広島では老舗のコーヒー豆専門店となっています。
広島市内には直営店が4店舗、岡山などにも系列店があり、
関西圏ではこの店舗が初出店となります。
大阪への出店も考えていたのですが、京都には大学が多くて
先生や学生さんなどが通う喫茶店文化が根付いていることや、
意外にパンの消費量も多いということを知り、
パンとコーヒーの組み合わせはぴったりですし、
まずは京都にお店を持とうということになりました。
インタビュアー:
こちらの物件は、どのように探されたのですか?
安井さん:
コトスタイルさんに仲介してもらいました。
コトスタイルさんは、ホームページを検索して見つけたのですが、
サイトが見やすく綺麗で、とても印象が良かったですし、
何より物件探しから改装工事まで一貫してお願いできるところが魅力でした。
私は以前少しだけ京都に住んでいたこともあって、多少の土地勘はあったのですが、
いざ工事をする際はどこへお願いしたらいいのか分かりませんでしたし、
かといって独自で業者を探すのも時間がかかるので、そういった手間を省けたこと、
開店するにあたり、やらなければいけない細々としたことを
相談できたり、お任せできたのはとても心強かったです。
物件探しは昨年の夏ぐらいから始めて、5軒くらい内見したのですが、
なかなか希望通りの物件が見つからず、ここは、最後にたまたま寄ったところなんです。
来てみたら、京都らしい町家の雰囲気も良かったですし、
お店の前の道路も広くて、車で来るお客様にも都合がいいという点が気に入って、
ここに決めました。
あと「ニシナ屋珈琲」で取り扱う豆が、世界品質の高級な豆も多かったので、
お店は高級感のあるイメージにしたかったんですね。
テーマカラーとして黒と金色を考えており、この物件なら、
そのテーマカラーも綺麗に映えそうだなという印象がありました。
テーマカラーを黒と金色に設定
すっきりとシンプル、高級感のある内装に
インタビュアー:
確かに店内はすっきりとシンプルで、高級感がありますね。
内装工事では、どのような希望を伝えたのでしょうか?
安井さん:
広島ではいくつか直営店を出していたので、その経験から
棚や机の高さなど、出店する際のベストなサイズは社内で把握していました。
ですので、基本となるデザインは私どもがいつもお願いしているデザイナーさんに
お願いして、施工をするにあたり、細かなところはコトスタイルさんと一緒に
詰めていくという流れで進めていきました。
こちらの物件は以前、駐車場として使われていたところだったので、
トイレがありませんでした。ですが、お店をするにはトイレが必要ですし、
オーナーさんに相談をして、トイレを新たに設置することにしたんです。
予算も限られていたのですが、ありがたいことに、
トイレを設置する費用はオーナーさんが出してくださって、
区切るための壁を設置する費用は私たちが負担することになりました。
コトスタイルさんにも間に入ってもらい、スムーズに話を進めてもらい助かりました。
インタビュアー:
それはありがたいですね。
こちらのコーヒー豆がずらりと並んでいる一角は、壁一面が金色で目を引きますね。
安井さん:
テーマカラーの金色を持って来て、床は金色が映えるように
ダークな色にしてもらいました。
素材や色については、デザイナーとコトスタイルさん、私と
3人が集まって相談する機会も持ちました。
壁の前にはコーヒー豆を50種類くらい置けるように設計されています。
お店に入って真正面の壁も、最初は棚をつけるという意見もあったのですが、
シンプルな方がいいだろうと、棚をなくし、間接照明をつけてもらいました。
夜、外から見るとここがすごく綺麗に浮かび上がるんですよ。
実は、この間接照明を設置した上部には、
排気のためのパイプがむき出しになっていたんです。
パイプは何とか隠したいとコトスタイルさんに相談したら、
「板を前面に貼ることでパイプを隠してはどうか」と提案してもらって。
板を貼ることでパイプも隠せますし、間接照明も付けられて
雰囲気もぐっと良くなりました。
さすが、これまで色々お店を手がけて来た方のアイデアだなぁと思いましたね。
インタビュアー:
店内に入るとやはりこの焙煎機が一番に目につきますね。
安井さん:
そうですね。配管の関係もあって焙煎機を置く位置は限られていたんです。
入り口すぐの壁にしか煙突を付けられなかったのでこの位置になりました。
お店ではお客様に好きな豆を選んでいただいて、その場ですぐに焙煎、
焙煎したての新鮮な豆をお渡しすることができます。
焙煎には5〜10分程度かかるので、
その間、お客様にはこのカウンター前に座っていただき、
試飲のコーヒーを飲みつつ待っていただくというスタイルです。
インタビュアー:
焙煎する様子が見られるのも楽しいです。
カウンターもきれいな金色ですね。
安井さん:
こちらもテーマカラーの金色で、お客様からも好評なんですよ(笑)
インタビュアー:
これからお店を持ちたいという方にアドバイスはありますか?
安井さん:
やはり資金計画はしっかりたてておいた方がいいですね。
オープンして半年〜1年は売り上げがなくとも、
生活していけるくらいの資金はあった方がいいというアドバイスは
いろんなところで聞きますが、本当にそうだなぁと今実感しています(笑)
オープン当初は新聞広告を打ったこともあり、大勢の人に来てもらったんですが、
最近は、近所の方がふらりと来てくださったり、近くのお店の方に
教えてもらったという人が訪ねて来てくださったりと、
オープンして約2ヶ月、少しずつ知名度が上がってきているなと感じています。
今は個人のお客様がメインターゲットですが、いずれは卸もできればいいですね。
コトスタイルさんが新規オープンのお店の工事も多く手がけていらっしゃるので、
喫茶店をされる方がコーヒーを探していらっしゃったら繋いでもらうなど、
そう行ったご縁ができるのも嬉しいです。
インタビュアー:
関西初出店ということですが、こちらを足がかりに
これから関西圏でお店が増えるということもあるのでしょうか?
安井さん:
はい、そのように考えています。なので、責任重大です(笑)
2店舗、3店舗目をオープンすることになったら、
またぜひコトスタイルさんに相談したいですね。
インタビュアー:
それはいいですね。
本日はいろいろなお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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店内にはずらりと生のコーヒー豆が並び、
ブレンドは100グラム550円とお手頃価格のものから、
ジャコウネコが生み出す「コピルアック(100g7650円)」という
一生に一度は飲んでみたい高級豆まで、品揃えは本当に多彩。
好みの豆を選べる楽しさに加え、浅煎り〜中煎り、深煎りと
好みの焙煎度合いを選べる楽しみもあり、
コーヒー好きにはたまらないお店です。
最近は、贈り物としてコーヒー豆を選ばれる方も増えているとか。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
安井さん、ありがとうございました!
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