

2023年10月17日にオープンした「日日是甘日」。
前回は、物件選びやお店作りにおいて大切にした想いなどについてお話を伺いました。つづいて理想を詰め込んだ木のショーケースや温かみを感じられるこだわりの店内について、引き続きお話を伺います!
仕上がりは理想以上!こだわりをすべて詰め込んだ
ここにしかない木の温もりを感じられる店内
——扉を開けると、さらに明るく温かい印象を受けます。こだわったポイントを教えてください。
奥様:
改装前は、店内がグレーテイストでシックな感じだったのですが、もう少し柔らかく明るい雰囲気にしたかったので、壁をアイボリーにし、ショーケースやテーブル、椅子、吊り棚などはすべて白木系の温かみのある木でまとめました。使っている木は、メープル、とち、ひのき、ナラなどさまざまですが、それぞれの良さを活かしつつ、統一感を意識しました。
限られたスペースに圧迫感が出ないようにするために、3段の吊り棚を提案してもらいました。またショーケースの頭上に電球を3つ吊り下げているのですが、「日」「甘」「日」の文字をイメージした形になっています。
——細かいところにもこだわられていてすごいです!
こんなにも木の温もりを感じられるショーケースを初めてみました。
小西さん:
これは完全にオーダーメイドでお願いしました。時間が限られている中、コトスタイルさんに1番苦労をかけてしまったと思います。(笑)ですが理想をすべて叶えてくれて、お店の顔です。
まず、高さは接客をする妻の身長に合わせて作っていただきました。
冷蔵ショーケースは出来るだけコンパクトなものを選び、飾るケーキを1種類1つずつにしました。ケーキは空気や光にさらされることで傷みやすくなってしまいます。そのため飾るケーキを最小限にして、あとのストック分は縦型冷蔵庫に自作の密閉ストックケースを用いて保管しています。
最初の頃はお客様から「ケーキ1つずつしかないの?」とよくご質問いただきましたが、いまではご理解いただいています。木はメープルを使用し、木の温かみを感じられるショーケースになりました。
——ショーケースがとてもコンパクトかつ裏側をとても効率よく使用されていますね。
奥様:
ショーケースをL字型にし、サイド面に紙袋やケーキボックスを収納する3段の棚を作ってもらいました。奥行きが狭くて取り出しづらそうなのが心配でしたが、傾斜をどのくらい付けたらさっと取り出しやすいか、何度も村上さんが現地に来て試行錯誤してくださったおかげで、とても使いやすくて大満足です。作業台を不要な時は収納できる仕様にしてもらい、レジスターの高さに合わせて棚を作ってもらうなど、使いやすいポイントが随所にちりばめられています。
ショッピングバッグの収納棚をサイドにつけたのは、お客様に背を向けたくないという主人の強い想いがあったからなんです。私もお客様のお顔や様子を常に見ながら、すべてのお客様に心地よくお買い物をしていただけるような接客を心掛けているので、今の配置がベストだと思っています。
小西さん:
もともとは大きいショーケースを作ろうとしていたのですが、そうすると収納棚を後ろに配置し、背を向けて包装する形でないと収まらなかったんです。ホテル時代にお客様に背を向けない接客を徹底してきたので、改めて原点を大切にしようと思い、急に方向転換したのですが、それにも快く応じてくれました。
——改めてコトスタイルにお願いしてよかった点は何でしょうか。
小西さん:
すべての願望を叶えてくれるところです。こちらの想いを汲み取ったうえで、いくつかパターンを提案してくれるんです。それでこちらのイメージが膨らんできて、もっとこうしたい、このお店のこんな色の扉にしたいとか、要望を具体的にお話することができました。村上さんが終始優しくて、こんなこと言っちゃだめかな、と思うようなことでも安心してお伝えすることができました。
奥様:
こちらの希望に対して絶対にノーとは言わないんです。とことん寄り添い、何としてでも応えようとしてくださる姿勢に感動しました。だからこそ理想以上のものができました。
7月からイートインを始めたのですが、その時も村上さんに相談に乗ってもらって、飲食営業をする上での許可関係などに尽力してくださって。お店ができたら関係性が終わってしまうのではなく、ずっと見守り助けてくださるので、心強いです。主人も私も村上さんのことが大好きです!(笑)
——これから挑戦したいことや大切にしたい想いをお聞かせください。
小西さん:
ここでしか食べられないクレープシュゼット、アイスなどの皿盛りデザートを提供したいと思っています。お客様が喜んでいただけることはすべてやりたいと思っています。
奥様:
お客様に寄り添えるお店であり続けたいと思います。以前小さいお子さんが、自分の誕生日にどうしてもいちごケーキが食べたいと言ってお店に来てくれたのですが、いちごの季節ではなく用意できそうになかったんです。そうしたらお子さんが泣いてしまって……。どうしてもいちごのケーキを食べさせてあげたいと思って、果物屋さんに掛け合ったらなんとかいちごを用意してもらえることになったんです。お子さんが後日手紙をくれるほど、喜んでくれて。お客様の日常に私たちのお菓子が寄り添える存在でありたいと思っています。
——小西さんご夫婦の穏やかなお人柄と、木の温もりを感じる内装が相まって、店内は和やかで温かい空気が漂っていました。お客様の日常に寄り添えるお店でありたいという強い想いが、お客様を惹きつけているのだと感じました。
貴重なお話をありがとうございました!