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- AIの進化をどう捉えるか -予測の時代に備えるために-


AIについて理解を深める
テクノロジーと戦略についての連載4冊目。『予測マシンの世紀』を読みました。率直な感想としては、もうAIは特別なものではない。使わないとやばい。事実すでに身近な存在になっている。課題図書としてテクノロジー関連の本をいくつか読んでいるせいか、少しずつだけど新しい時代への感覚が養われているのは多分間違いないって感じです。
予測がもたらす未来
例えば、多くの人がAmazonでショッピングをしていると思うけど、その購買データが蓄積されることで、「何を買うか」といった事が予測される。リマインドなんかは普通だけど、この本では購入していないのに商品が先に届く世界 が実現するかもしれないと記載されていた。めっちゃおもろい、、、
これには「予測の精度が高まれば実現可能」という前提も記載されているけど、実際にAmazonはこの仕組みに関する特許も取得しているみたい。そして、予測精度が返品コストを上回るようになれば、この未来は現実のものになるだろうといった説明は説得力もあるし現実度がかなり増す。
このような明確なロジックが提示されると、もはや「実現するかどうか」という議論は不要になって、「いつ、どのように実現するか」という視点で捉えていかないとやばいと感じるようになる。このあたりがテクノロジーと戦略論を学びだして感じる絶妙な危機感につながる。
AIの理解を深めるフレームワーク
AIに関しては、その感じ方や使い方がどんどん変わっていくことは間違いない。周りでも使っている人と、そうでない人がいるけど、圧倒的に生産性の違いを感じる。それとなく単に受け入れるだけでなく、より深く理解しようと使ってみるという事が重要だと改めて思う。
本書では、AIキャンパス というフレームワークが紹介されていた。これは、AIの動きを 「入力、予測、判断、行動、結果、フィードバック、訓練」 の7つの要素に分解し、それぞれの役割を理解するもので、このように細かく分解すると理解しやすくなるといったもの。そして、その中でも特に重要なのが 「予測」 の部分だということが記載されていた。
AIが人を超える可能性
予測の精度が向上すれば、AIは人間のバイアスを持たない分、より高い精度で未来を見通せる可能性があると記載されている。
人は、これまでの経験や価値観に基づいて無意識のうちにバイアスをかけてしまう。しかし、AIはデータをもとに判断するため、バイアスの影響を受けることがない。つまり、データが十分に揃えば、AIは人間よりも正確な予測をすることができるという論理はめちゃくちゃわかりやすい。
これを考えると、「いつかAIが人間を超える」のではなく、「もうすでにAIが特定の分野では人間よりも優れている」という視点を持つべきなのかもしれないと思う。そう考え出すと社会の仕組みがガラッと変わるということが予測される。
変化を待つのではなく、備える
テクノロジーが進化することは楽しみでもあるが、単に受け身で待っているだけでは面白くない。いつも変化を楽しめるようにいたいと思ってるし、こんなめちゃくちゃ急激な変化の時代に生きて、ビジネスできてることを本当にラッキーだと思わないといけない。それが結構重要だと思ってる。
気づいたときにはすでに遅い、ということにならないように、この分野についてもっと貪欲に知識を養い、どのように活用するべきかを学んでおく必要があるのは間違いないと感じた。今後も、AIやテクノロジーの進化をただのトレンドとして捉えるのではなく、どう経営やビジネスに活かしていくのか、具体的な視点で考え続け実行し、さらには失敗の上で経験値を積んでいくことが重要なんだと思う。いろいろ考えていこう。まずはそこから。