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- ものすごい変化の時代にいるということ


急速に変化する時代で向き合うべきものとは
急速に変化し続ける時代に、僕たちはどのように向き合うべきなのか。テクノロジーと戦略を学ぶプチ連載シリーズの三冊目の書評。今回は拡張の世紀。もし10年前にこの本を読んでいたら、まったく違う受け取り方をしていたと思う。5年前でも、3年前でもそうかもしれない。そして今だからこそ、この変化の波がリアルに感じられると思った。それくらい変化に対するリアリティが高まってるんだろうなっって思いながら、そんなリアリティをまずは感じながら、読み進めていったけど、この先の戦略論につなげるマインドを醸成する段階だと思えばかなり面白い本だと思う。
身近な変化が示す未来
具体的に書かれていたこと。それは銀行の仕組みが大きく変わり、モバイル決済が当たり前になったことで、店舗に足を運ぶ理由そのものが減ってきているという話だった。これは結構店舗設計を生業にしている僕達にとってはリアルな事実で、ここ最近お店というものがこのまま存在し続けるのかということをよく考えることにもつながる。実際にスマホからデリバリーで料理も届くし、お店がなくなるなんて嫌だなって思っていても環境の変化には逆らえないのかもしれないとか思ってしまう。それでも外食が大好きな僕達はお店をつくり続けるんだけど、こういう事実をしっかり見ておかないといけないと改めて感じる機会が本当に増えている気がする。
でも、テクノロジーによる変化は自分にとって都合の悪いことばかりでもない。例えば最近、勉強がてらApple Watchを購入して使い始めたんだけど、毎日健康データを取得しながら「心拍数が上がっていますよ」とリアルタイムで知らせてくれたりする。そして、そんな通知が気になりはじめると、なんだか本当にしんどくなって来たので、これはいかんとランニングをするようになって、その習慣によって体重が落ち、心拍数も改善しているのだからおもしろい。
サラリーマン時代に購入した愛着のあるブランドの時計にずっと縛られていたら、いつまでたっても体質改善には向き合わなかったのかもしれない。これがテクノロジーによって自分にとっては都合の良い方の行動変容を起こした身近な事例のひとつで、こういう変化をなんとなく感じるのではなく、しっかりと把握しておくことが重要なんだと改めて思う。
変化をどう捉えるべきか
そして今回読んだ本については、さらに先の未来が描かれていた。さまざまな業界でディスラプション(創造的破壊)が起こることを予測し、それが遠い未来ではなく、すぐそこに迫っているといった内容で、かなり刺激的な内容だった。テクノロジーの進化によって、今ある仕事がなくなることもあれば、新しい仕事が生まれることもある。そんな急激な変化の真っ只中で仕事をしながら、その変化をどう受け止めるかが重要になる。ネガティブに捉え、変化を避けるのではなく、むしろポジティブに受け入れ、未来を創造する側に立とうと考えることが重要であり、変化を恐れるのではなく、それをチャンスと捉え、新しい価値を生み出すことに目を向ける時なんだと本気で考えなければいけないという点がおそらく大切なメッセージなのではないかと自分なりには感じてる。
未来に向けてオープンな姿勢を持つこと
人の働き方や生き方はこれから大きく変わっていくのは間違いない。住まい、街、交通、金融といったあらゆるサービスもまた、今とはまったく違う姿になっていくのも間違いない。だからこそ、今の仕事を深く考えながらも、未来に対してオープンな心で向き合っていくことが大切だと思う。変化を受け入れ。そして変化を楽しみながらも何をすべきかを考え続け、その波を自らのビジネスにどう活かしていくか。そんなことを考えさせられる本だったし、これからも学びながら、その答えを見つけていきたい。このテクノロジーと戦略というプチ連載について、入口とはいえ、これはまあまあ大変なことになりそうだなと思い始める今日このごろ。これはただただ楽しんでる場合じゃないのかもしれないとさえ思ったりする。