ラーメン街道としても有名な一乗寺に
この夏新しくオープンしたのが、「おうちバル いとう家」です。
店主の伊藤久恵さんは、20代から30代半ばまで
洋食レストランで接客をした経験を持ち、
その後は事務職などをされていたそうです。
伊藤さんが調理師をしている息子さんと共同でお店を始めようと動き出してから1年半。
物件探しから店内のリフォーム、ショップカードの手配まで
どのように開店準備を進めてきたのか、じっくりお話を伺いました。
(2017年11月8日取材)
====================
諦めず何軒も足を運んで見つけた
最良の物件!
インタビュアー:
2017年8月21日にお店をオープンされたとのことですが、お店を始めようと
考えたのは、いつからですか。
伊藤さん:
2016年4月くらいです。もうすぐ27歳になる息子が調理師の仕事をしており、
最初は2人で一緒にお店をしようと動いていました。私自身はレストランでの
接客経験はありましたが、その後は派遣などで事務の仕事をしており、
飲食店での調理経験はありませんでした。
ですが、自宅にはよく人を招いて、手料理を振る舞ったりしていたんです。
お店は洋風のバルをイメージしていて、会社帰りの人が気楽に寄ってくれるような
お店にしたいと思っていました。
それで物件も、最初は会社員の多い四条烏丸辺りで探していたのですが、
広さは10坪くらい、居抜きという条件では、なかなか見つからなくて。
毎日ネットで物件を検索して、いいなと思うものがあれば内覧をさせてもらって、
10軒以上は行ったと思います。
インタビュアー:
たくさん見てまわられたのですね。コトスタイルのことは物件探しをする中で
知ったのでしょうか。
伊藤さん:
ええ、そうなんです。
それまで物件探しでいろいろな不動産屋さんにお世話になっていたのですが、
中でも穴澤社長が一番熱心で。メールもまめにくださって、物件を
見に行っても「これは伊藤さんの思っているものとは違うんじゃないですか」と、
はっきり意見を言ってくれたのも嬉しかったですね。
私の考えているコンセプトや思いをしっかりと汲んでくださって、
一回の内覧に1時間以上かけていただくこともありましたし、
「何回でもついて行きますから、急いで物件を決めなくてもいいですよ」と
声をかけてくれて、これはもうリフォームも穴澤さんにお願いしようというのは
決めていました(笑)
インタビュアー:
そうなんですね(笑)
では、こちらの物件はどのように見つけたのですか?
伊藤さん:
実は物件探しをしている途中で、息子が自分1人でお店をやると決め、
お店は私が1人ですることになっていました。物件は街中では
見つけられなかったんですが、ここ一乗寺は私の地元で、前を通りかかった
ときに張り紙を見つけて、コトスタイルさんに仲介してもらいました。
「営業するのは夜だけ」と考えていたので、お店まで通うことを考えると、
街中の場合お店が終わった後では終電がないかもしれないし、タクシーには
そう頻繁には乗れないし…自転車で通える距離にお店があるのは
ちょうどいいなと思ったんです。
何より、この物件はきれいな正方形の形をしていて、8坪とは思えないくらいの
広さを感じました。1人でお店をしていても全体を見渡せるのがよかったですね。
ここは元々ラーメン屋さんだったらしく、その後、製麺所になったとのことで、
最初に見にきたときは、床も壁も粉だらけだったんですよ(笑)
インタビュアー:
そうだったんですね(笑)今はその面影もないくらいに変わっていますね〜。
内装を依頼するときは、どんな風にお願いしたのでしょう。
伊藤さん:
自宅によく人が集まっていたことから、このお店でも家庭料理をふるまって、
お酒が飲めて話が弾んだらいいなと思っていたので、まずは男の人が
パッと1人でも気軽に寄れるお店にしたいということは伝えました。
内装のことは分からなかったので
スタッフに「面白い空間にしてください」とお任せ
インタビュアー:
キッチンでこだわった部分を教えてください。
伊藤さん:
私が作るのは家庭料理ですし、ここはもう家の台所と同じくらいの設備が
あれば十分だと考えていました。
なので、最初に三つ口コンロをお願いしたくらいで、食器洗浄器もフライヤーも
つけていません。キッチンの幅が少し狭かったので広げてはどうですかと
提案していただき、後は製氷機をどの位置に持ってくるのが一番使いやすいかなど、
相談に乗ってもらいましたね。
週末の忙しいときには息子が手伝いに来てくれるのですが、広くしてもらった
おかげで、厨房に2人入っても行き来しやすいですね。
インタビュアー:
すごくシンプルなキッチンなので、使い勝手も良さそうですね。
次にお客様の座るスペースでは、壁の色、家具など、どのように決めて
いったのでしょうか。
伊藤さん:
インテリアについては、私はもうよく分からないので、スタッフの池田さんに
「面白い空間にしてください」って、ほとんどお任せしたんですよ(笑)
それならと言って、壁は淡いブルーにしてくださって、ブルーばかりだとスッキリ
しすぎる印象もあるので、温かみの感じられるように腰壁と貼り分けています。
これは、とてもおしゃれな印象で私は特に気に入っているんです。
インタビュアー:
奥の収納になっている部分の壁紙も、ナチュラルな木材の壁紙ですね。あと、床も。
伊藤さん:
はい。床も木目の感じられるデザインですね。床については、お掃除しやすく
してくださいとだけお願いしました(笑)フロアタイルの色については、池田さんは
明るめがいいと提案してくださったのですが、小さな見本だけではイメージしにくかったので、
もう最後は全体のバランスを見て決めて欲しいと、池田さんにお任せしました。
仕上がりが思っていた以上にいい雰囲気になって、満足しています!
インタビュアー:
空間全体が温もりのある印象ですよね。
伊藤さん:
ありがとうございます。トイレの内装も「池田さんのセンスでお願いします」とお任せして、
お客様からも好評なんですよ。
インタビュアー:
中は白をベースに、一面だけ黄色の壁紙になっていて明るく爽やかですね!
伊藤さん:
ありがとうございます。物件を見にきたときは、少しトイレは狭いかなと
思ったんですが、仕上がってみると全然狭さを感じさせず、トイレというより
お部屋みたいなインテリアになっていてびっくりしました。
特に女性のお客様はトイレでお化粧直しもされますし、明るく清潔感のある
トイレで喜んで頂いているようです。私があれこれ言うんじゃなく、お任せしたから
いいのができたなぁと(笑)
インタビュアー:
飲食店のトイレは確かに気になるところですよね。
では最後に、外観に関してはいかがですか?
伊藤さん:
ここはガラッと印象を変えて思い切りたいと思って、黒や緑、紫っぽい色などを
提案してもらいました。最終的に濃い緑で仕上げてもらい、落ち着いた印象の
外観になりました。
インタビュアー:
確かに落ち着いた大人っぽい印象ながら、まわりにはあまりない色なので、
パッと目を引きますね。ドアに書いてあるロゴも可愛らしいです!
伊藤さん:
ありがとうございます。ロゴのデザインとショップカードもコトスタイルさんにお願いしました。
違うところにお願いするとなると、こちらの思いをまたゼロからお話しないといけませんが、
内装もロゴもショップカードも一貫して全部してくださって、とても助かりました。
その方が話も早いですし、デザインに統一感も出ますし、何より安心感がありました。
インタビュアー:
確かに、別に発注すると言う手間が省けますよね。
ショップカードも外観と同じカラーで、可愛らしいですね。
今日はお忙しいところ、たくさんお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
====================
お店をオープンしてから約4ヶ月。
今のところ営業は夜だけなので、
空いている昼間にスペースを活用してもらおうと
伊藤さんはいろいろな企画を考えているそう。
伺うと、一日店長を募ってお店をやってもらったり、
貸しスペースとして、ちょっとした集まりに利用してもらうなど、
楽しそうな企画があれこれ。
「おうちバル いとう家」、
これからますます賑わっていきそうですね。
伊藤さん、どうもありがとうございました!